急に
オロオロし始めた、みくる。
目を泳がせ。
青ざめた顔で、うつむいている。
「あれ……見てたんですか?」
「あれって?」
「だから……私が……
痴漢の首……絞めてたとこです……」
やっぱり。
「あの時の痴漢撃退女、
みくるだったんだな」
この俺が、みくる以外の女に惚れるとか
絶対ない!って、思ってたから
なんか、納得だわ。
「でも、あの時のみくるは、
イチゴが好きって笑ってただろ?」
「それ……イチゴじゃなくて……」
みくるは自分の机の引き出しから
何かを取り出すと
「この編みぐるみ。
イチゴじゃなくて、
イチジクですから……」
俺の前に、差し出した。



