「私から、離れてください!」
「……無理」
氷牙さんの温もりから
逃げ出そうともがいても
力強い腕で締め付けられ。
力で勝てないとわかった私は、
怒り声をあげるしかない。
「二度と俺に関わるなって
段ボールの底に書いたの、
氷牙さんじゃないですか!」
「あの時は……
オマエと離れた方が、良いって思ったから……」
「惚れさせといて、
違う女が好きだったって。
私のこと、
地獄に突き落としたかったんですか?」
「違うから……あの時は……」
後ろから私を包み、
なだめようとする氷牙さんに
怒りがこみあげて、どうしようもない。
うわぁぁ。
もう、ダメだ。
自分の感情が、
コントロールできない。



