彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目




お父さん。

またネットで、くだらない物を
買ったんじゃないでしょうね?



ブクブク

軽蔑心が沸き上がったけれど。



――まっ。
  それくらい、勘弁してあげるか。



優しさを含んだ、諦めの方が勝ち

私はフフフと微笑んだ。





私も働きだして

お金を稼ぐ大変さを、
身に染みてわかったし。



人生経験豊富な、会社のおば様たちに


『お父さんには、感謝しなさいね』


『みくるちゃんのお父さんは、
 一人で働いて、子供も育てなきゃいけなくて。
 金銭的にも精神的にも、
 大変だったと思うわよ』



片親で子供を育てるのが
どれほど大変かって
 
毎日のように説法されているから

お父さんのこと、憎めなくなっちゃった。




それにお父さん。

私が氷牙さんに捨てられて、
ボロボロに泣いていたのを見たせいか

父親特有のウザい小言が、
少なくなったしね。