「みくるちゃんは、 氷牙のことが好きすぎて。 次の恋に行けないんだって」 俺のことが好き? そんなはず……無いよな……? 「ワイルド氷牙の色香に浸っちゃって、 可愛そうだよね~!って。 これ、私の独り言だからね!」 蓮見さんは 「この本、魔法界に返しちゃうからね」 分厚い本を、胸に抱えると。 「アイドルとして 世界中の女子をゾクゾクさせるっていう 氷牙の夢。 絶対に叶えてね~」 手をヒラヒラさせながら、 控室から出て行った。