彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目




氷牙さんは、
漆黒の瞳を悲し気に揺らし。


「この俺のマンションに、
 これからオマエも一緒に住む。いいな?」



私の頭に、ごつごつした手の平を乗せた。



「……はい」



もう、覚悟はできている。




だって、氷牙さんに

『やっぱり、借金の肩代わりはやめた』

なんて言われたら


私はダメ父と二人で
借金取りから逃げ回る生活が、

始まってしまうのだから。





「この部屋は、みくるの部屋だから、
 好きに使って。
 足りないものがあったら、遠慮なく言えよ」


「……ありがとうございます」


「ああ? もうこんな時間じゃん。
 今日は月曜日だから、みくるは学校だろ?」




切れ長の目の、視線をたどる。

その壁には、
イチゴ型の真っ赤な掛け時計が。