なんでって、オマエ。
『パレードが終わったら
1秒でも早く家に帰って
久々に雪那に、抱き枕を
してもらうんだぁ~』って
この1か月、
ずっと待ち焦がれてたじゃん!
月を見ながら
アップルパイを食べさせ合って。
東京の寮の自分の部屋の壁を
好きな女で埋めつくすために
隙あらば、
高級カメラで、彼女を隠し撮りしまくって
遠距離恋愛の寂しさを、誤魔化す!って
張り切ってたじゃん。
「俺に付き合ってる時間なんて、ムダだろ?
もったいないだろ?
だから、早く帰れ」
千柳は
プッと噴出し笑いをこぼすと。
「氷牙って。
悪魔と天使、どっちなの?」
控室に反響するほど、大声で笑い始めた。



