歯で食いちぎりそうなほど、 激しく唇を噛みしめる俺に 「氷牙、笑えよ」 隣から、 綺月の穏やかな声が飛んできた。 俺だって、わかってるんだよ。 今はパレード中。 ゾルックを応援してくれる地元の人に、 感謝の笑顔を振りまかなきゃ!って。 わかっているはずなのに…… 笑う気力が、湧き出てこない……