『解雇は勘弁して!』
心の中でアタフタする私のもとに
総長が優雅に歩いてきた。
「姫、何をしているんですか?」
何って……
「仕事してるの。見ればわかるでしょ?」
「もう、定時は過ぎましたよ」
「総長、このファイル達を見てよ!」
私は、
床に散らばったファイルたちを指さし
「入力全部、
明日中に終わらせなきゃいけないんだから!」
総長に
『大変でしょ』猛アピール!
私がパソコン苦手だって
知っている総長なら
この大変さをわかってくるはず!
そう思ったのに……
「じゃあ、問題ありませんね」
ふぇ?
「明日までの仕事なら、
明日やればいいんですから」
星が飛び交うような、キラキラ笑顔で
「ねっ、姫。
そうでしょ?」
追い打ちをかけるように、
ウインクまで飛ばされてしまったから
「そんなことしたら、
明日は、徹夜で仕事になっちゃうの!!」
飛んできたウインクに身震いしながら、
怒鳴り返してしまった。



