彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目






数か月前、高校を卒業した私は

今、小さな工場で働いている。



やっと、事務の仕事も一通り覚え

毎日、慣れないパソコンと
電話対応に四苦八苦。




今も、机に置かれた
山盛りのファイルたちを見ては



はぁぁぁ。

今日も定時に「お疲れさまでした」は、
ムリかぁ。


諦めのため息をこぼしたけれど



でも
この忙しさに、救われている気がする。



だって
残業無しで帰っていいよ!に
なってしまったら


今夜、この街で開かれる

『ゾルックの
 全国デビューおめでとうパレード』に


氷牙さんのうちわを持って、
無意識に行ってしまいそうだから。