「っつ、なんだよ……
 いきなり……」



うわっ。

目をつぶったまま、動いたよ。


寝ぼけ中?




「顔、ガンってなったし」


ひゃっ。

機嫌悪そう……



イライラ声の主に、聞きたいことがあって

私はベッドの上で、上半身を起こす。




「あの……ここって……」


「俺んちだけど。
 まだ寝かせろよな」




あくび混じりのダルそうな声を、
響かせたと思ったら……


「は?! みくる?!」


氷牙さんが急に、思いっきり目を開けた。





「目を覚ましたのか?」


ごつごつした手で、私の両肩が捕まれ。



「ああ~。
 このまま目を覚まさなかったらって、
 マジで心配したし」


ワイルドなイケ顔を、迫らせてきたから


私はびびって、
背中をのけぞらせちゃった。