「……っ、たぁ」
「みくる?」
どうした?
「なんか……
苦しくなって…きちゃって……」
「どこが?」
「なんでもないですから」と、
笑顔を作ったみくるだけど。
ベンチに座ったまま、
胸のあたりを抑えだし。
「心臓が…痛い……」
苦しそうに、顔を歪めはじめたから
俺も、慌てずにはいられない。
「心臓が痛むのか?」
俺は心配が積もり
みくるの肩を
掴まずにはいられなかったのに
「…うっ…っ……ううっ」
声にならない悲鳴を上げながら、
みくるが俺の手を払いのけ
「心臓が……握りつぶされそう……」
ベンチから転げ落ちるように
地面に倒れ込んだから
自分の目に映る出来事が現実なのか
目を疑わずにはいられない。



