彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目




「氷牙さんが
 電車の中で好きになった女性に、
 再会できるといいですね」


「……ああ」


「良かったぁ。
 最後に、嘘つきの汚名が返上できて」




「良かった、良かった」と、
満面の笑みを振りまく、みくるなのに

なぜか瞳から、大粒の涙がこぼれている。





その泣き顔が、あまりにも綺麗で。


あまりにも、痛々しくて。




俺の指で、みくるの涙をぬぐってあげたい。


俺の腕で、みくるの抱える苦しみを、
思いっきり抱きしめてやりたい。




でも、ヘタレな俺は

ベンチの上で、石造のように
固まり続けることしかできない。




その時、みくるが
声にならないような声を発した。