イライラが煮え立つように、 喉がキリキリと痛む。 苦い胃液が逆流して、 俺は、顔を歪めずにはいられない。 「今まで……お世話になりました……」 まだ涙が残る瞳をギュッとつぶり、 頭を下げた、みくる。 同じベンチで たった一人分の空きスペースが、 俺とみくるを遮っている。 この距離は、もう縮まることはない。 むしろ、お互いの距離は 果てしなく開き続けるだけ。 この世に、 みくるが存在しているのかどうか。 それすらわからなくなるほど、 遠い遠い存在に。