「ご迷惑をおかけして、すいません」
「別に。
あんなの、迷惑のうちに入んないし」
氷牙さんの、照れ隠しかな?
長めの前髪を、メガネの上にカサカサ集め
必死に瞳を隠そうとしている。
でも
動揺したようにキョロキョロ眼球を
動かしているところとか
耳まで真っ赤なところ
全然、隠せていませんけど。
なんか、可愛い///
私が笑いをこらえていると、
氷牙さんが、ムクっと立ち上がった。
あれ?
私に背を向けたってことは
この部屋から出て行こうとしてる?
もう少し、眼鏡王子との掛け合いを
楽しみたい私は
「俺、顔を洗ってくるから」
ドアノブに手をかけた、氷牙さんの背中に
頭の中にくすぶっているハテナを、
投げかけた。



