彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目



いくら千柳が、俺の隣にいるからって
俺を挟んでケンカを始めるなよな!



文句を言おうと思ったのに……


俺よりも先に声を発したのは
おっとり声で相手を挑発するのが得意な
千柳。





「天音って俺のことを、
 恩人だって言ってたよね?
 その割に、俺の扱いが雑じゃない?」


「千柳さんは甘やかすと、
 ノロケとウザさが増すでしょ!」


「本当は、俺のことが大好きなくせに」


「うわっ! 千柳さんに
 極甘ウインクを飛ばされた」


「もっと甘~いウインク、
 天音に飛ばしてあげよっか?」


「氷牙さん! 
 この変態王子と幼なじみでしょ? 
 何とかして~」