「みくるちゃんは、氷牙のライブを
見たことがないんだろ?」
「もともと
アイドルに興味なしって、奴だからな……」
「氷牙の生ライブを見たら、惚れ直して。
すぐにでも、婚姻届けを
書いてくれるかもしれないだろ?」
そんな簡単に事が進んだら、
俺もここまで悩んでねえよ。
「氷牙、俺を信じろって!」
「そんなこと言われても……」
「今度は俺が、大好きな子の前で、
氷牙をめいっぱい、輝かせてやるからさ」
普段の綺月なんて
面倒なことは人任せにする
悪ガキなくせに。
何だよ!
今、俺に向けてる
自信満々なキラキラ笑顔はさ!



