「今夜ですが、みくるさんは僕と、
映画を見に行くことに
なっているんです」
そんな約束、してないじゃん!
「僕が責任をもって
みくるさんを送り届けますので。
いとこのお兄様は、ご心配なさらずに」
ちょ……ちょっと!
総長は「では、ごきげんよう」と
スマホに向かって、上品に微笑むと
一方的に通話を切り、
スマホの電源まで切ってしまった。
「ちょっと、総長!
私のスマホを返して!」
とりあえず、今すぐ氷牙さんに
電話をかけ直さなきゃ!
でも、掛け直したところで
何を話せばいいか、わからないけれど……



