彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目




「ひょ、氷牙さん……
 教えてください……」


「ん?」


「なんで結婚相手が……
 わっ、私なんですか……?」




今まで氷牙さんと会ったこともなければ、
話したこともないんですよ。


それなのに


我が家の借金、を肩代わりしてくれて

自分の人生を、
私に捧げるとまで宣言するなんて


どう考えても、おかしすぎですよ!!




「氷牙さんの婚約者が、私ですよ?
 不釣り合いにも、
 ほどがあるじゃないですか?」



ドキドキを誤魔化すように

早口言葉で
氷牙さんに突っかかってしまった私。




氷牙さんは「はぁぁぁぁ~」と
重いため息をこぼすと、

私の両肩に手を乗せた。





「みくるってさ、どれだけ自分のことを
 低評価してるわけ?」


「だって……私は……」




お金もない。

まともな家族もいない。


大事なものを守るためなら、ケンカ上等。

その上、今は、暴走族の姫。



そんな私が

氷牙さんに好きになってもらえるなんて
ありえないから。