「ひょ、氷牙さん……
教えてください……」
「ん?」
「なんで結婚相手が……
わっ、私なんですか……?」
今まで氷牙さんと会ったこともなければ、
話したこともないんですよ。
それなのに
我が家の借金、を肩代わりしてくれて
自分の人生を、
私に捧げるとまで宣言するなんて
どう考えても、おかしすぎですよ!!
「氷牙さんの婚約者が、私ですよ?
不釣り合いにも、
ほどがあるじゃないですか?」
ドキドキを誤魔化すように
早口言葉で
氷牙さんに突っかかってしまった私。
氷牙さんは「はぁぁぁぁ~」と
重いため息をこぼすと、
私の両肩に手を乗せた。
「みくるってさ、どれだけ自分のことを
低評価してるわけ?」
「だって……私は……」
お金もない。
まともな家族もいない。
大事なものを守るためなら、ケンカ上等。
その上、今は、暴走族の姫。
そんな私が
氷牙さんに好きになってもらえるなんて
ありえないから。



