俺はそんな空気を一掃したくて、
「豪先輩は練習に戻ってくださいよ。カレーができたら呼びに行きますから」
そんな風に言って練習へ戻ってもらった。
「ね、豪先輩の好きな人って。もしかして・・・、そうなの啓太?」
田中マネが遠慮なく聞いてくる。
「しっ、知らねえよ。優菜は俺の彼女なの。豪先輩は関係ないの」
「私、優菜先輩のことなんて言ってないのに」
うわ。俺は田中マネのトラップに引っ掛かった。
「・・・・。」
「黙っているってことは、そうなんだね。啓太、大丈夫?豪先輩って啓太よりもかっこいいし、大人だよね?」
「うるさいよ。優菜は俺を選んだの。それだけでしょ」
「もしその彼女さんに振られたら、私が付き合ってあげるよ、啓太くん」
吉岡さんの言葉は慰めにもなっていなくて。返事も返さなかった。



