気付くと外は薄暗くなっていて、
「啓太、冷蔵庫に何か食材って入ってるの?」
「飲み物しか入ってないや」
「うーん、じゃあ夕飯どうする?お腹空いてきたでしょ?」
「俺、優菜がいい」
「私は食べ物ではありません!」
「ちえっ。じゃあさ、ちょっとコンビニ行かない?付き合ってよ」
コンビニで啓太は乾燥パスタとミートソースの缶詰と、歯ブラシをかごに入れた。
「今夜は俺がミートソースパスタを作ります。優菜は黙って見てて下さい」
「作る、ってさ。パスタを茹でて、缶詰の中身を温めてかけるだけなんじゃないの?」
「いいんだよ、俺の最大級のおもてなしだから」
「ありがとう。その気持ち、とっても嬉しいよ」
家に戻ると30分もかからずに啓太特製のミートソースパスタが完成した。
「うん!啓太、美味しいね」
「当ったり前だよ。俺の手作りなんて優菜以外は食べられないんだからな。心して食えよな」
コンビニならレンチンのパスタも売っていたのに、作る方を選んでくれたことが嬉しかった。
「あとこれ。優菜の歯ブラシだから。洗面所に置いとくからな。いつでも泊りにきて」
「へっ?私、泊りに来ることあるの?」
「あるさ、絶対に。ね、あって。俺の願望。お願いします」
「いつの日かね」



