「じゃ、啓太は?私がシンガポールに行ってもいいの?ねえ!離れちゃったらダメなんじゃないの?」
もう涙が止まらなくて。でもそれを拭くことすら忘れていて。
「だって俺たちはまだ子供なんだよ。親に守られるべき立場だろ。優菜を一人ここに置いていくなんて選択はないんだよ」
啓太の話を聞いていた豊喜さんが、
「なるほどね。裕美さんから聞いていた以上の子だね、啓太くんは。この子なら大丈夫なんじゃない?裕美さん」
「ふふっ、そうでしょう?優菜は素敵な子を選んだでしょう?流石私の娘よね」
「ねぇ、二人して何を話してるのよ!全然私の質問に答えてくれてないじゃない!」
仲良く意味の分からない会話をしているお母さんと豊喜さんにイライラした。
「優菜と啓太くん。あなたたちはまだ高校生だけど、将来も一緒に居たいと思っているのよね?」
「もちろんです」
啓太が私の手を握り、お母さんにそう答えた。
「優菜は?」
「私だって、ずっと一緒に居たいと思ってるよ」



