「あっ!Kei、この女がね、Keiのこと素人だとか言ってバカにするのー。何か言ってよ」
啓太の口元が笑ってるんですけど。
私も笑いをこらえるのが苦しいんですけど。
最初に言葉を発したのは啓太で。
「みんな、ごめんね。俺、素人だよ。普通の高校生だから。普通にバレーして、普通に豪先輩にやきもち妬いて、普通に好きな子がいて、全部普通なの。そこらへんの高校生なの」
「で、でもKeiはモデルになるんでしょ?あんなに大きな記事で紹介されてたし」
「さあね。俺がモデルやるかどうかは俺は決められないな。まずは大好きな彼女に聞かないと。ねぇ、優菜、俺ってモデルやるの?」
「えっと、やりたければ、いいんじゃない?」
なんて答えたけど、本心は
「やっぱり、イヤ」
啓太が笑い出す。
「だってさ。聞いたでしょ?俺、モデルにはなりません」
「Kei、この子が彼女なわけ?嘘でしょ?さっきまで別の男とイチャイチャしてたわよ」



