そんな話をしていたら、いつの間にか三位決定戦が始まった。
最初のセットから啓太たちは相手のリードを許さず、啓太のアタックが面白いように決まって。
「うわ、啓太かっこいい」
「おい!聞いてるこっちが照れるからそんなストレートに言うなよ」
「あっ!ごめん。声に出てた?やだ」
2階席で盛り上がっていると、試合中の啓太がこっちを見て、あからさまにプイッとそっぽを向いて拗ねていた。
「啓太のヤツも全然変わってねぇ。あの拗ね方は中学の時と同じだな」
「え?啓太って中学の時に拗ねることなんてあったの?」
「うわ、優菜気付いてなかったのかよ。そんなのしょっちゅうだったし」
「知らないよ。見てみたかったな、その頃の啓太」
「まあ、俺がわざと仕掛けてたんだけどな」
「豪くん、意味が分からないよ」
「今だから話すけど、啓太って中学の頃から優菜が大好きだったろ。啓太が優菜に話し掛けようとする度に俺の方が先に優菜に声を掛けたりして。その時と同じ顔だよ、あの拗ねた顔は」
「豪くん、酷い!あっ、だからか。啓太がね、私の側にはいつも豪くんがいたって話してたことがあった」
「あいつ、俺のこと相当恨んでるな。ま、でもそこは許してよ。俺だってその頃は優菜が好きだったんだし」
豪くんの二度目の告白に顔が熱くなる。しかも今回は豪くんのチームメイトもそれを聞いているし。
「豪先輩!なに告ってんですか。斉藤から奪う気なら、俺も参戦しますよ」
「俺も!」 「俺も!」
「待てって!俺の話は過去の話だから。俺はとっくにフラれてんの」
「豪先輩がフラれるって・・・。斉藤、マジムカつくわ」
私はこの場所に居づらくなって、
「もうこの話はおしまい!ね。試合観ようよ」
この三位決定戦は豪くんの言う通り、力に差があって。あっと言う間に試合が終了した。
そして啓太たちは三位になった。



