あれ?誰かからメールが届いた。
≪啓太の追っかけは半分くらい帰ったから、もうサブコートに戻ってくるよう啓太に伝えて。それでも残りの女はまた2階に行ったから、優菜は用心しとけよ≫
「啓太、豪くんからだよ。はい」
私は豪くんからのメールを啓太に見せた。
「ね、豪先輩に電話掛けられる?ちょっと話したいから、電話して」
「うん、ちょっと待って」
豪くんを呼び出している最中に啓太へ携帯を渡して。
『もしもし、豪先輩?俺ですけど。お願いがあるんです』
『分かってるよ。そのつもりだから心配すんな』
『俺、まだ何も言ってないっすよ』
『優菜に2階で俺が待ってるって言っとけよ。じゃな』
携帯を切って、啓太が携帯を返してくれながら、
「優菜、豪先輩ってやっぱり凄いな。俺、あの先輩にだけは勝てないわ」
「今の会話で何かが成立したの?」
「シンクロかってくらい会話が成立した。豪先輩が2階にいるから、俺の試合は豪先輩と一緒に観てね。絶対に豪先輩から離れないで」
「うん、分かったけど。豪くんと一緒にいてもいいの?」
「今回だけは一緒にいて」
豪くんにやきもちすら妬かない啓太が不思議だった。



