「さ、啓太くんを呼んで下さい。啓太くん、あなたの言うことしか聞かなそうだから」
私は息を整えて、
「啓太!!」
大きな声で啓太の名前を叫んだ。
一瞬皆がこちらへ振り返る。
「あっ!優菜っ!!」
啓太が私に気付いた。
そして女の子たちに「ごめん、ちょっとどいて」って断りながら私の所へやってきた。
「啓太、逃げるよ」
私は啓太の手を掴んでサブコートから啓太を連れ出して。
でも、どこへ行けばいい?
「啓太、皆から隠れられる場所ってどこ?」
「あー、じゃ俺たちの学校のバスに乗せてもらおう。駐車場にいると思うから」
私たちは駐車中のバスまで来たけど、運転手さんが乗っていなくて。
でも、バスの影なら死角になって誰にも気づかれなさそうだから、バスの後ろにあるベンチに座った。



