そして試合開始。
私は女の子たちのことは気にせず、啓太がどんな風に成長したのか目に焼き付けたくて試合に集中した。
この試合のスターは間違いなく豪くんで。
どんな球でもどんな体制でも必ず啓太たちのコートへ打ち返す。
1セット目はあっさりと豪くんたちが勝ったけど、次のセットでは啓太たちも負けていなかった。
啓太のジャンプサーブは破壊力が凄くて。私はびっくりした。
あんなに華奢な啓太がこんなに重そうなサーブを打てるなんて。
啓太のサービスエースが決まるたびに私は小さくガッツポーズを作った。
サーブのコースが良いのか、ノータッチエースも決めて。
啓太、凄いよ。中学の時とは全然違う。
もうあの頃の高橋くんはどこにもいなかった。
試合は接戦で、フルセットまでもつれ込んだけど、数点の差で豪くんたちのチームが勝利した。
啓太は肩を落とし、そのままベンチに浅く座ると自分の膝を何度も叩いた。
悔しいんだね、啓太。でも頑張ったよ。私、ちゃんと観てたよ。



