啓太は渋々撮影を承諾して、少しだけ個人情報を書いて寺田さんに渡した。
名前:Kei
学年:高1
身長:180
スポーツ:バレーボール
学校名:県南にある公立高校
「ケイくんって言うんだ。どうもありがとう。これだけで十分です。このままの予定でいけば9月に発売するA-TOPSに掲載しますので。楽しみにしていてくださいね。それでは、失礼します」
寺田さんが見えなくなってから
「啓太、凄いね。スカウトされちゃったねー。しかもイケメンって」
「なんかハズいな。でもさ、これって詐欺じゃないよな?」
「どうだろうね?でもこっちの情報があれだけだったら詐欺のしようがないと思うよ。本名言ったわけでもないしね」
「そうだな。そんな雑誌に載るとも思えないしな。忘れよう」
「私もスカウトされてみたいなー」
「はい?何言ってんの、優菜。優菜はダメだよ。雑誌に載ったら俺だけの優菜じゃなくなっちゃうだろ。無理無理!絶対にダメ」
「啓太だって雑誌に載ったら私だけの啓太じゃなくなるんじゃないの?」
「そんなことは絶対にない!俺の優菜愛は半端な気持ちじゃないんだからな」
「ふふっ、そうだね。私もだよ、啓太」
どちらからともなく手を繋ぎ、帰宅した。



