「……もういいか?寸劇は終わったか?なら、話を進めさせてくれ!」
一際大きい声をあげてその場を諌めるのは、今まで黙って静観していた竜樹様だった。
いい加減収拾つかないと思ってイライラしたのだろう。
銀太さんは瞬時に口を閉ざして静かになるが、「良くねえよ!寸劇とはなんだ!」と言い返してくる聖威に苦笑いものだ。あーいえばこーいう。
異世界の住人だから、竜樹様が高貴な身分だろうが、関係ないんだ……。
「取り敢えず、聖威の仮説を立証するためにも、俺が韋駄天様との接触を試みる。それまではここで待機だ。その間、そっちは仮説が正しかった時にどう対応するかを考えておいてくれ。……わかったな?」
竜樹様はそう言い放って、三人に念を押す。
三人それぞれ返事をするが。
「あいあいさー」
「了解」
「わーったよ。同時に盛大なざまあプランも考えとくからな?フッフッ……」
「……ざまぁはそこら辺に置いておけ!聖威!」
ホント、クセが強い。
そんなクセが強い三人を横目に、竜樹様は私にも指示を告げる。
「……舞空嬢、貴女は彼らと共に、ここで待機していてほしい」



