「うーん……でも本人確認は、やはり竜樹に任せるしかないのか。私たちが城内に侵入となると、わかるヤツにはわかるしな」
「潜入失敗がイタイですなぁ」
自分らの失態を思い出したか、聖威と翼は揃って溜め息をついている。
横では竜樹様が「そうだそうだ」と頷いている。
「それ以上おまえらに下手な真似されて善見城内を荒らされても、標的に勘付かれても困る。ここは俺に任せてくれ。それまではここで待機」
「えー。荒らすって何なんだよー」
「そうだそうだ!俺らは一生懸命潜入してたぞい!」
「しょうがないだろ。個々のクセがすごいんだからよ。そもそも、俺たちはあくまでも戦闘向けの実働部隊。隠密機動隊でもないのに潜入捜査ってのが無理な話だったんだ」
「わー!銀ちゃん、反省っすか!」
「あほ。それに、あれだけ帝宮にいて何の手掛かりも掴めなかったのに、ここに来てようやく掴めた尻尾なんだ。ここは慎重に行くべき。竜樹に任せるべきだ」
ぶーぶー口を尖らせている聖威と翼に淡々と言葉を吐くのは、銀太さんだ。
クセがすごい、なるほど。
銀太さんの言うことは尤もなのか、聖威はそれ以上ごねることはなかった。



