容量の範囲を超えた事実に狼狽えながらも、その異世界からの使者と言われた三人に視線を向けた。

突然私の目の前に現れ、私を攫ってきた三人を。



すると、聖威が席を立ち、私の前に出てくる。



「そこの竜樹の言った通り……我々は異世界、『月輪界』から特級犯罪人を追ってこの天界にやってきた」

「……」

「私の名前は、星宿院聖威、16歳。神術士だ。月輪界の女帝『聖母竜』が有する月輪界大防衛軍【ルナ・ドラグ】の実働十大部隊がひとつ、特別機動捜査隊……通称零番隊の副隊長を務めている」

「……」



何が何だか、わかりません。しかも聖威は、私と同じ歳だ。

だが、口を開けたままポカンとしていると、他の二人も次々と自己紹介を始める。



「俺っちは、コートジア翼。17歳の剣士でございます。そこの聖威さんとは小っさい頃から一緒でさー?そんな俺っちも【ルナ・ドラグ】の実働十大部隊・二番隊所属でございやす」

「俺は月御門(つきみかど)銀太。19歳。先程見せた『魔金属』を武器とする。同じく実働十大部隊・一番隊の三席を務める」

「銀ちゃんは、月輪界防衛軍を取り仕切る貴族、月御門一族の当主の子なんだー。ちなみに防衛軍総統の末弟」

「詳しい説明は混乱させるから止めろ」



いえ、十分混乱してますけど。