と、本気の愛が何たるかを竜樹様自身がまだ気付かないらしい。なんたって、まだ14歳の男子だ。
恋愛対象ではないと言いながらも、「お土産持ってくとすごい喜んでくれるんだよ、無邪気ですごく可愛いんだよ……」と、顔を赤らめながらブツブツ呟いている様子は、どう解釈すれば良いのか。
そのうちわかる日が来ますよ?と、心の中で囁いて、今は敢えて何も言わないでおく。
『天導師』という、ど偉い肩書きの持ち主がふと見せる、年相応の男子の様子はなんとも微笑ましいものだ。
「……あ、そう言えば。竜樹様の報告したいことって、何ですか?」
そうだ、本日のお集まりの目的を忘れちゃいけない。
まだ頬を赤らめてブツブツと呟いていた竜樹様も「あ、そうだった」と、我に返る。
そして、竜樹様の口から、驚くべきことが発表されるのだった。
「善見城主導で、新しい政策が打ち出されることになったんだ」
……それは、未来がとても楽しみになる、希望に満ち溢れた報告で。
「まあ……それはそれは」
「その事業の構成員に選ばれてしまったもんだから、竜宮を空けることが多くなるかもだけど」



