世間話に花を咲かせながら二人で食べた木ノ実のチョコレートや、乾燥した苺の入ったチョコレート。また違う種類のチョコレート。

袋に入ったたくさんのチョコレートだった。



「賞味期限あるから気を付けろよ?何ヶ月も置いとけるモノじゃないからな?」

「あ、ありがとう!すごい嬉しい!」

「それと、贈り物はまだある。……銀太!」

「あ?何?」

「おまえの小指についてる魔金属リング。……それ、確か神力にも反応するよな?」

「あ」

銀太さんは、聖威が何を言いたいのかわかったらしい。

「なるほど」と言いながら、自分の左小指に嵌めていた指輪を取り外していた。



「舞空」

「え……」



銀太さんの手から、私の掌の中へと落とされる。

魔金属と呼ばれる、赤い宝石があしらわれた銀に輝く金属の指輪が。



「こ、これ」

「これは、神術士を目指す舞空への私らからの餞別。御守りにしといて」

「御守り……」

「まあ、神力に反応するとはいえ、使いこなすには相当な鍛錬が必要だけど。……でも、必ず舞空の力になる」