「わ、わかった!……次、翼と逢える時までに、強くてイカした立派な神族……なる!なるぞ!約束だ!」
「ええ、坊ちゃんなら必ずなれます。楽しみにしていますよ?約束、約束」
そして、二人は顔を向き合わせて「にひひ」と笑い合う。
豹牙様の顔に、ようやくいつもの無邪気な笑顔が戻って、ホッとした。
(約束、か……)
その一言が、羨ましくなってしまった。
私も……その約束が欲しい。
みんなとまた逢いたい。
約束を交わし合って、未来を見据えて笑い合う二人の光景を見つめながら、私はかけがえのない時間を過ごした『友人』であり『仲間』に問う。
「……ねえ、聖威?」
「ん?何だ?」
応えてくれた、聖威の方を振り返って、私は向き合う。
「……私も、約束が欲しいな」
「は?約束?」
私の意味深発言に、目を丸くする聖威。
そんな表情がおかしくて、フッと笑ってしまった。
そして、宣言する。
私の決意を。
「私……『夢』を諦めない。自分に正直になるよ。私、神術士を目指す」
「舞空……」
「だから、もし、神術士として一人前になったら、また逢えるって約束して欲しい」