しかも、残りの二名の行方は知れず。捜索は善見城の方で続行するとのこと。

また、こんなことになったのは、善見城の管理不行きもある。令嬢の遺族には謝罪と支援を即座に行うと、天王様が話した。

架威の欲望の犠牲となった被害者たち。安らかに眠れるよう、ただ祈るばかりだ。



私の名誉回復は出来たと思う。

しかし、標的の架威には逃げられ、行方不明の令嬢たちも最悪の結末を迎えてしまった。

手放しに喜べる状況ではなかった。

それは、ここにいる皆んなの周知の事実。

なのだが……。



「まあ……舞空の婚約者へのざまあが成功したから、そこは良しとするか」

「……」



納得したかのように、一人頷きながら腕を組んでそのようなことをぬかす聖威。

みんな、沈黙、唖然……。



ちょっと。いや、だいぶ忘れてたよ。

ざまあ?そうでしたね、ありましたね。



「……あれ、成功っていうの?ちょっと」

「まあー。中途半端なカンジもするけど?婚約者、皆んなの前でお父ちゃんに怒られて恥ずかしい思いしてるし、冤罪信じ込んで婚約破棄なんざ、醜聞もいいところだろー。ぎゃふんと言わせた……と、思うわ」