私と同じ歳の娘なのに、何も変わらないはずなのに。
どうして、聖威がこんな辛い目に遭わなければならないのだろう。
どうして、そんな決断をしなければならない状況になるのだろう。
と、思う反面。
やっぱり、どうしてそんな強くいられるのか。
涙を流さず、前を向いて凛としていられるのか。
……そんな聖威を仲間として、友人として。
誇りに思う私は、不謹慎だろうか……?
光が落ち着いて視界が戻ってくると同時に、焦燥感を感じる声が飛び交っているのにふと気付く。
慌てて目を開けると、翼がまた白いままの背中の翼をはためかせていた。
「……くそっ!……何故いない!」
「慌てるな!探せ!『紫の門』を通過した形跡はない!」
「マジで逃げられたのかよ!」
翼だけではない。銀太さんや竜樹様も聖威の元に集まっては散って、大広間内を見回し、何かを探している様子だ。
辺りは、今の『聖域』の光で更に魔獣、魔族の量が激減していた。
バラバラになってすでに事尽きている魔獣の亡き骸や、身体の大きな人型魔族まで、地に転がってうめいている。
二度目の『聖域』の光で、更に相当な痛手を負ったのだろう。



