そこの部分を打ち明けるのと、隠すのとでは話がだいぶ変わってくるのに。

姫様を戦闘の巻き添えにしたのか、悪の手から姫様を救い出したかとでは、竜樹様の反応もえらく違うことになるはず。

……なのに、この聖威という人は。



「なので今度からは、きっちりと結界張ってから暴れるよう心がけまーす!てへぺろ!」

「……そうじゃねえだろ、ふざけるな聖威ぃぃっ!」



事実は伝えず、平気でおどけて嘘をつく。

何故だろう……と思うも、聖威には聖威なりに何かしらの考えがあるのかもしれない。

そう思うと、ここは何も言わずに黙っていよう。その理由は、後で訊ねるとして。



「余計に事件を起こすな!派手に目立つな!……内密捜査なのに、注目を浴びるなぁぁ!」

「俺たちクセが凄いんだから、そりゃ無理だよ」

「はっ?ひ、開き直るな銀太ぁぁ!」

すると、翼が「あっ!」と何かを思い出したかのように声を上げる。



「それはそうと、俺たちのやらかしよりも派手に注目浴びる事件起きてるじゃんか!えーと題して『竜樹、TPO弁えずに勢いでロリ姫に花束渡しちゃう、すげーポンコツぶり事件』?」

「は……」