柔らかい赤身のかかった栗色の髪で、瞳も大きく、キラキラと光っているそのお顔は美人でとても愛らしい。
美男美女、とても絵になる様だ。
「あの御方は、最近初のお披露目舞台を終えたばかりの新生の歌姫、蓮華様よ。竜樹様とは幼馴染で……竜樹様の婚約者の最有力候補って言われてるわ」
「あー。やっぱそうなの」
「こ、婚約者っ!うぉーっ!あんなべっぴんさんが嫁っ!……竜樹、あんちくしょーっ!やっぱイケメンには美女なんだな!死ね!」
翼は何やら悔しがっている。何で?
「歌姫?……この世界のアイドルか」
「あいどる?」
「……さては!婚約者候補を侍らせながらも、その隙を見て、闘技場の裏で筆下ろしの未亡人と密会を……!」
「……」
何故、翼の中で竜樹様はそんな節操ない設定になっているんだろう。そこまでして何故筆下ろしの未亡人に拘る?
すると、また更に歓声が沸き上がる。
誰が出てきたのか姿を見ると……この黄色い歓声には納得の方々だ。
またしても、皆さんにご人気の高位神族の登場だ。



