描き始めた夢を一瞬で否定された上に、大切な人がいなくなった。
私のせいで、大好きな老師が兵団から追放されてしまったのだ。
私が『神術士になりたい』と言い出さなければ、こんなことにはならなかったのに。
私のせいで……。
ふと思い出した過去に、またあの時の悲しかった感情まで思い出される。
ますます肩を落として背中が丸まった。涙も出る寸前だ。
……あれから、お父様の言うことは何だって従った。
もう、老師の時のように、自分のせいで誰かが傷付くなんて嫌だったから。
必死に自分を殺して、お父様の言いなりになって着飾って愛想を振り撒いて、殿方を射止めて、高位神族との婚約を取り付けた。
なのに……その結果が毒殺の冤罪。
隙間から覗いてるだけの青空が、何故か眩しい。
(私の人生、何だったんだろう……)
……言いなりになって、殿方を射止めたとは言うけど。
朝霧様とは、順調に愛を育んでいたと思うのよ。この人と結婚しよう!と、故意に接近したわけじゃない。お互いに惹かれあって結ばれたのだと思っていた。



