ーーー私も、神術士になりたい。
だが、その旨を語ると、鳩槃茶王である父は怒りを顕にする。
『ダメだ!ダメだダメだ!舞空は令嬢なのだぞ!令嬢が神術士?……女は結婚して子を残すのが務めであろう!』
『王!舞空お嬢様には神術の才がございます!それを放っておくのは実に惜しいこと……!』
『……老師、もしかしておまえが舞空を唆したのか?!』
当時のこの天界は、女性が神術士として兵団に所属するのは非常に稀なことであった。
女性は神力を持っていても、それを武器として奮わず戦闘には従事しない。神族との婚姻を経て、神力を後世に残す。それが女性の務めと言われていた。
……しかし、今の時代には、女性の神術士がちらほらいる。迦楼羅王様の御息女、水蘭様は、私と同じ歳ながらとても優れた神術士であり、自王領の神術士団を率いている。その妹らも神術の才があるとか。
女は子孫を残すための道具に過ぎない。
だから、神術の鍛錬は不要、神術士になる必要はない。
ガチガチの考え方が古臭い父に、そうおもいっきり否定された私は、ひどく傷付き落ち込んだ。
……だが、それだけでは済まなかった。
翌日には、老師がこの鳩槃茶兵団を去ったのだ。
恐らく、私のことが原因で父に追放されたのだろう。



