まさか本人にまで聞こえているとは思わなくて、青ざめる。

この世の終わりだ。

一気に力が抜けて、膝をつくかと思った。

声が喉がカラカラの時みたいに掠れる。


「終わった・・・。不登校になるね・・・・・」
「でも他のクラスの連中何も言ってなかったし、気づかれてないんじゃね?」
「そうなのかな・・・」
「まぁ何だ・・・。応援してくれてありがとな」
「うん。2位、おめでとう」


ちーくんは照れ臭そうにフッと笑って肩に手をポンっと置いてから去っていった。

1人見つかる前に早く立ち去って欲しいと言う私の気持ちが伝わったのかな。

肩に手がのせられた感覚が残っている。

かなり控えめ、だったな・・・・・。

肩に自分の手をのせると、胸がギュッとなった。

後になって頬に熱が篭もってきた。

心臓が全力疾走したときみたいに速い。

ただでさえリレーのときにキュンときたのに、追い討ちかけてきた。


(ちーくんズルい・・・・)


【本日の成果】
良かったところ:ちーくんの応援が出来た。多分周りにはバレなかった・・・はず。
反省点:間違えて人の前で"ちーくん"と呼んでしまった。危機管理能力低下気味。しっかりと気を引き締めないと。


体育祭の結果は、最後のリレーの得点と、ゆめちゃんが出場していた女子対抗リレーの結果のおかげで総合2位となった。