「うりうりうりー!ほら緒原、早く止めないと縮むぞ」

…うん、いつも通り。
きっと私が意識しないでいいように、そうしてくれてるんだ。

だから、私がいつも通りでなかったらダメだよね。

「…そうでした!先輩、縮む縮む!」

ははっ!千葉先輩が嬉しそうに笑う。
美鈴先輩も優しい顔で私たちを眺めている。


…千葉先輩には返事はまだいらないって言われたけど、なるべく早く言わないと。
でもいつ言おう…

そう思っていると、

「千葉くん、ちょっといいですか?」

会社モードのメガネのイチさんが千葉先輩を呼んだ。

呼ばれて千葉先輩は私をうりうりするのをやめ、はい、とイチさんの方へ行く。