あ、美鈴先輩が千葉先輩に絡み出した。
1番酔っ払っているのは間違いなく美鈴先輩だ。

「…っちょっ!美鈴先輩、ここでそれはちょっと…っ!」

慌てる千葉先輩。
っていうか、

「千葉先輩、好きな人いるんですか⁉︎」

彼女がいないことは知っていたけど、好きな人がいるとは初耳だ。

「えっ、えっ!誰ですか⁉︎会社の人ですか⁉︎私の知ってる人ですか⁉︎」

あの社内でも人気のある千葉先輩に好きな人⁉︎
なにそれ、楽しい!

「いや!それはちょっと…っ!」

「…社内なんですね⁉︎」

千葉先輩分かりやす過ぎるぞ…!
顔が真っ赤になっている。

「…ちばー。周りの奴らはみんな気付いてるのに、肝心の本人に気付かれてないんじゃこれから先どうにもならないぞー?」

憐れむような目で千葉先輩を見る。

「えー!そんな鈍いんですか、千葉先輩の想い人は!」