そしたら塞いだ手のひらをペロッと舐められて、ひゃっ!と声が出て慌てて離した。
ら、私はあっという間にベッドに組み敷かれていた。

「…小夏のその声、俺のスイッチみたい」

ニヤリ、と笑って、唇に噛みつかれた。

「……っ!」

「…でも、朝飯冷めちゃうから、続きはまた後でね」

そう言ってイチさんは私の上から降りて、私を起こしてくれた。

つつつつっ、続きって…!昨日あんなにしたのに、まだやる気…⁉︎ 
イチさんの体力って、一体どうなってるの…

手を引かれるままにリビングへ行くと、2人掛けのダイニングテーブルの上には2人分のトーストとハムエッグ、サラダが用意されていて、マグカップからは湯気が立ち上っていた。

「…え!え⁉︎これ、イチさんが作ったんですか⁉︎」

「…作ったってほどのもんでもないけど」

すごい、ちゃんとした朝ご飯だ…