「言わせておきゃいいのに」 ゆっくりと階段を上がっていくと 踊場をまがったところで、洲崎くんがしゃがみ込んでいた。 「……なにしてるの」 「いっぷく」 「た、タバコ、吸ってたの?」 「吸うかよ」 「吸わないの?」 「あんなもん。身体に害あるわ。金かかるわ。サイアクじゃねーか」