翌日、勇気を出して

教室で手作りクッキーをクラスメイトに配った。


「えーっ。仮屋さんの手作り?」

「……口に合うかどうか」

「こんなに焼くの大変だったでしょ」

「楽しかったよ」


自信は、ある。


「器用だね。売り物みたい」

「食べていい?」


なにせ、あのミスターパーフェクト、坂田がプロデュースしたものだから。


プロ顔負けのクオリティになって当然。


「おいしい!」

「とまんないね」

「うっま」

「ちょっと男子。遠慮しなよ」


手作りお菓子でクラスメイトと親睦を深める作戦、大成功……!


みんなが喜んでくれて、嬉しい。


またなにか作って持ってこよう。