棗ちゃんはステキな恋がしたい



――二週間後



実力試験が実施され、その数日後には各教科の解答用紙がすべて返却された。



「洲崎一斗。今日は君の命日だ」

「あ? 誰が死ぬって?」

「僕は――五教科すべて満点だった」



ミツルさんが宣言通り、英・数・国・理・社ノーミスの結果に。



「だからなんだってんだ」

「君は五教科で465点――平均93点しかなかった。明らかな敗北だ」

「お前バカか」



点数でミツルさんに及ばないものの、うろたえる様子のない一斗。



「お前はいつも通りの点をキープしただけなんだろう? それにレベル下がってんじゃねーの。ここド平凡な学校だしな」

「なっ……、」

「俺はゼロから93だ。どっちが本気出したかなんて一目瞭然なんだよバァーカ」