夏休みに入った。



あの日

わたしは一斗の気持ちに応えられなかった。



会いたい。


……すごく、会いたい。



だけど会うのが怖い。



会えば、もっと――



【一斗:宿題終わった?】


【棗:うん】


【一斗:うつさせて】


【棗:自分でやらないとダメ】


【一斗:俺のこと避けてるだろ】


【棗:そんなことないよ】



【着信】一斗




『時間つくれっか』