棗ちゃんはステキな恋がしたい




「のみこみがはやいね。ホントに初めてなの?」

「はい。うちでやるゲームっていえば囲碁や将棋、花札で」



それも、小さな頃から

大人に混ざってやってきた。


こんなに洋風でお洒落なの、したことがない。



トランプやUNOだって、私にとっては見慣れない新鮮な遊び道具。



「渋いね」



一斗の用事、まだ時間かかる感じかな。

銀髪さんが遊び相手になってくれているから退屈ではないけれど。


「泣きも震えもしないんだね」



やっぱり銀髪さん、リーダー格なんだ。

それも名の知れた不良の集団の。


このあたりでは恐れられてるのだろう。



「わたしを怖がらせたいんですか?」