「なんて言ってたの?」
湧人はニヤニヤしながら嬉しそうに答えた。「最近、桜音と結乃がしてる手紙あるじゃん」
 やっぱり私の話だ。でも手紙?!これは嫌な香りしかしない。
「う、うん」
「で、その手紙を結乃が見せてきたんだってー」
「え?」
うそ…。見せないって約束なのに。
「内容が内容でさー、泰光が今言いに来た。
「そ、そっか」
今すぐに結乃をひっぱ叩いてやりたい。
「泰光以外にも碧海と結翔にも見せたってよー」
「へー」
湧人が話している言葉が頭に入らない。 
 頭が真っ白とはこういうこと?