本当にそうだとしたら、これは相当ヤバい状態だ、、、。


俺に勝ち目はまずないと言っていい。

勘違いであってほしいとは思うが、椿は一条のことが好きだ。

こんなのよくない。
2人が付き合うことになったら俺はどうなる、、、?

どこかで、椿が人と付き合うなんてまだずっと先だろうと、考えてしまっていた俺がばかだった。

もう俺たちは高校生だ。
それに椿はとってもかわいいし。外も中も。

きっと、全人類は椿に恋に落ちる。


でもいやだ。誰にも渡したくない。


「、、、告白しなきゃな、、、。」


そう俺はつぶやいていた。

そこへ、カフェから出てきた一条颯に見つかってしまった。


「あっ、黒須くん。」


やっほぉ~、という感じにほんわかオーラを出しながら俺に近づいてきた。
俺は今、キミのことを敵対視しているのだが。


「そんな怖い顔しないでよ。ちゃんと椿ちゃんは大切にするし。」


、、、はっ!?


「何言ってんだお前。」


自分でもびっくりするくらい低い声が出た。


「僕、椿ちゃんに告白したよ。まだ答えは聞いてないけど、多分オッケー貰えると思う。」


”にっこり” という効果音が付きそうなほどの笑みを浮かべた一条。